S-light
Made by tonysame
Project of S-light
「V溝のアセテートフレーム」という一般的には最もスタンダードなデザインの企画がトニーセイムにとっては新しく大きなチャレンジになりました。なぜならトニーセイムのアセテートフレームのバリエーションと言えば、「Acetate Light」※という大きな存在があるからです。圧倒的な軽さを誇るアセテートライトに続く、トニーセイムのライトなフレーム。実現するためには、これまでに培ってきた機能性に関するノウハウを、一歩先に進めることが必要でした。そして、同じように評価をいただいているトニーセイムの「色表現」に対しても、一歩進んだアプローチを模索する中で、タキロン・ローランドとの協力体制を構築することを実現し、DP(Double Process)カラーという、独自の技法で生み出すオリジナルカラーを開発しました。
※2013年に発表し、T溝を用いた構造で正面視約1mmという圧倒的な薄さを実現したブランドを代表するアセテートフレームのシリーズ
Function plus
トニーセイムがこれまで突き詰めてきた、掛け心地の良さ、軽さの先にあるものに改めて向き合い、「眼鏡をかける楽しさ」「安心して使える品質」「挑戦し続ける姿勢」など、さまざまな要素をV溝のアセテートフレームに込めました。基本となる設計を決めるためのデザインアイデアの中から、「スタンダードなルックス×New Wave+Ligamentのダブルアクション」という組み合わせを設定し、「埋め込み丁番とNew Waveパーツをロウ付けなしの一体パーツで製造」、「全体の重量をアセテートライトと同等あるいはそれに近いレベルに」など、数々のコンセプトを付与していくというデザインアプローチを行いました。そして最終的なフレームの印象を決定するフロントに対する「カット」に関しては徹底的に手仕事にこだわり、プロト作成時の微調整から最終仕上げの磨きに至るまで、様々な職人技が生かされた技法を駆使して形にしました。
DP for colors
これまでにない「色」の魅力を生み出すため、タキロン・ローランドの協力のもと、トニーセイムオリジナルのアセテート生地を開発しました。押し出し成形+ブロック製法によるDP製法(Double Process)によって、4つのカラーが混ざり合う、特別な色表現を実現しました。色を楽しむ人々へ届けるトニーセイムだけの特別なカラーです。通常の2倍の工程を経ていることから、DP製法 / DPカラーと名付けました。
[DP製法]
❶カラーの方向性を決める3色を選択
❷❶で選択した3色を使って作った押し出し生地とベースとなる1色
❸細かいピースの形に2次加工
❹オリジナルのレシピと手作業によって最終調整しプレスによるブロック製法で完成
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新設計のNew Wave+Ligamentによるダブルアクション構造。軽さとフィット感を両立しながら、上下方向への可動域も持つハイブリッドパーツ。
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フロントに施した様々なカットによって、デザインに合わせた表情のニュアンスをプラス。磨きの美しさとカットのシャープさを両立した仕上げは限られた職人にしか成しえない手仕事によるもの。
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幅、角度、高さの細やかな調整が可能なオリジナルのクリングスパーツと、体温感知型素材を使用した3Dパッド。
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この企画のために用意した数えきれないほどのフロントデザインの中から、あえて最もジャパニーズスタンダードと呼べるデザインをセレクト。