ありがとうございます。
こちらは、デザイン的にはダブルリムのフローティング構造になっています。

はい。もっとマニアックな話をすると、外側のアウターリムは切れ目のない輪っかなんです。

そうです。正面視だとかなり細く見えると思いますが、この細さで強度を出すにはリム巻きだと難しくて。

そう。これだけ立体的なカーブにも関わらず、正面視でのリムの細さは均一になるように切削しています。

はい。こんな加工ができる工場は他にないと思いますし、普通は大変すぎてやらないと思います笑

そうですね。今回の「T-cut」は、工場のトップの人が企画を見て「やりたい」と言ってくれました。

そんな風に鯖江の職人さんたちがワクワクしてモ作りできるような機会を作ることも私たちの挑戦だと思っていて。

その通りです。だから「T-cut」のようなマーケティング度外視のモノ作りは今後もやっていきたいですね。

今私が描いている夢を一言で表現すると「ポジティブアイウェアのプラットフォーム」ということになりますね。

今は価格帯もスタイル的にも幅広い商品を作っていますが、それをシリーズごとにブランド化していきたいんです。

これだけ幅広いモノを作っていると、このSNSの時代にブランドイメージを的確に伝えることって難しんですよね。

ブランドのある面だけ見て、「私の好みじゃない」となってしまうのって、すごく勿体ないと思っていて。

眼鏡屋さんにとってはトニーセイムとお付き合いいただくことで、シーズンごとに変化のある商品構成を実現できますし、ブランドが流行らなくなってお店の在庫になるようなことも防げます。

そうですね。それくらい一つ一つのシリーズをブランディンしていきたいと考えています。

はい。私も色々と勉強はしています。ただ、まだまだうちの規模では本質的なサスティナブルブランドというのはハードルが高いと思っています。
ただ、何もしないというのではなくて。

うちはアートを絡めつつ、使用済みの眼鏡や眼鏡の廃材を使ったアップサイクルをやってみようと思っています。それで誰かの心や生活が豊かになれば、それはある種のSDGsへのアプローチだと思っています。

僕らもまた、良い意味での「健全な危機感」を持ち続けながら頑張っていきたいです。